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July 22, 2005

"冷静と情熱のあいだ"

いままでこちらにもほとんど紹介していないことからもお分かりかもしれないけれど、私は恋愛小説はあまり読みません。どうしてかな?昔は読んだこともあったような気もするのだけれど、最近はなんだか遠ざかっています。恋愛ホルモンが減少してるのかしら(笑)?

で、これはご存知、江國香織さんと辻仁成さんとが、ふたりの男女が別れてしまってからの日々を、男性の順正と女性のあおいの立場から書いた小説。映画化された当時読んだものを、もう一度引っ張り出してきて読みました。

冷静と情熱のあいだ―Blu 冷静と情熱のあいだ―Rosso

江國さんも、辻さんも、作品を読んだのはこの本が初めてでした。

江國さんの、本当に繊細な文章にものすごく引き込まれてしまって、この本を読んでいる間、私はミラノにいました(笑)!本当に、ミラノには行ったことのない私でも、冬の暗い空や、さわやかな初夏の風を感じられるかのような、とても細やかな文章だったと思います。
一人称で語られていることも、まるで自分が主人公かのような錯覚に陥ってしまう(陥らないですか?)要因のひとつだけれど、もうひとつ、順正とあおいが私と同じ年生まれという設定なんです(年がバレる!)。だから、より親近感を覚えたのかも。

一方の辻さんの「Blu」の方は、前回読んだときはイマヒトツと思ってしまった記憶があるのだけれど、今回は楽しめました。でも、やはりこちらは男性が主人公のせいか、「Rosso」ほどの感情移入は無かったように思います。

「Rosso」の方はミラノで、抜け殻のようになって暮らしているあおいの生活を、ただ淡々とつづっていて、順正の話などもさほど出てこないし、アメリカ人の恋人に囲われているかのようなあおいの怠惰な生活は正直なところあまり魅力を感じられません(この淡々とした様子こそが、感情をあらわにしないあおいの感情を表しているともいえるけど)。最後の10ページのために、延々と日常の描写が続くといった印象も確かにあります。

対照的に、「Blu」の方は、順正が不器用ながらもなんとか前に進もうともがいている様子が描かれていて、あおいへの断ち切れない思いも綿々とつづられている。生活も、次々といろいろな出来事が起きる。そして、「Rosso」には書かれていないこともこちらには書かれているのです。

これは、両方読んでこそ、初めてひとつの物語になるのだということを強く感じました。ちなみに私は今回、Rosso=>Bluという順番で読みましたが、やっぱりこの順番の方がよい気がします。もしかしたら、男性だと逆がよいのかしら?

ただ、amazonのレビューでは、評価が大きく分かれていました。「まったくくだらなくてつまらない」という方も・・・ま、確かに、ストーリー自体が非現実的な話ですから、人によっては共感できないのもわかるような気がします。かくいう私も、やっぱり恋愛小説は得意分野ではないなぁと改めて感じましたから。あ、でも読んでよかったです。なんともいえない切ない気分を味わえたもの。

それにしても、昔の恋人と再会って、やっぱり恋愛小説の王道ですね。再会した結果、また結ばれることになっても、別れることになっても・・・
でも、そんなのは物語の中だけで十分!現実の世界では、今がものすごく大切で、幸せだからね♪(<=ノロケではありませんっ!)

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